米国株を買うときに避けて通れないのが為替リスク。同じ銘柄でも「円安か円高か」でリターンが大きく変わります。本記事では、初心者にもわかりやすく円安・円高の影響を解説し、投資家が取るべき対策を紹介します。
米国株と為替の関係
米国株はドル建て資産です。日本から投資する場合、円⇔ドルの為替変動によってリターンが変動します。
- 円安(1ドル=100円 → 150円):ドルの価値が上がり、米国株を円換算した評価額が増える
- 円高(1ドル=150円 → 100円):ドルの価値が下がり、円換算の評価額が減る
円安が有利なケース
- すでに保有している米国株の円換算評価額が増える
- 配当金も円換算で増える
- 日本円で見ると「株+為替」のダブル効果になる
例:株価が10%上昇+為替が10%円安 → 円換算リターンは約21%に拡大
円高が有利なケース
- これから米国株を新規購入する場合、同じ円でより多くのドルを買える
- 円高局面で仕込めば、将来の円安時に利益を大きくできる
例:1ドル=150円の時に1株100ドル=15,000円 → 円高で1ドル100円なら1株=10,000円で購入可能
円安・円高のメリットとデメリット
円安 | 円高 | |
---|---|---|
保有資産 | 円換算で評価額が増える | 円換算で評価額が減る |
新規投資 | 割高で買うことになる | 割安で買える |
配当 | 円換算で増える | 円換算で減る |
為替リスクを抑える方法
1. 為替ヘッジ付き商品を使う
投資信託やETFには「為替ヘッジあり/なし」があります。円高局面のリスクを減らしたい場合は「ヘッジあり」を選択。
2. 円安・円高のタイミングを分散する
積立投資(ドルコスト平均法)を使えば、円高・円安のタイミングを分散し、為替変動リスクを平準化できます。
3. 資産を円・ドルで分散
生活費は円、投資資産はドル建てと通貨を分けることで、どちらの変動にも対応しやすくなります。
初心者へのアドバイス
- 「円安=持っている人が有利」「円高=これから買う人が有利」と整理する
- 為替は読みにくいため、タイミングより分散・長期投資を重視する
- 円安局面で焦って買わず、円高局面で積極的に仕込むと効率的
まとめ
米国株は円安のときに有利になる側面と、円高のときに買いやすくなる側面があります。
為替を完全に予測することは難しいので、積立投資や分散投資を活用して長期的にリスクをコントロールするのが賢明です。
免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の投資行動を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。
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